見えなかった皮下の損傷が手に取るようにわかる画期的な褥瘡エコーの教科書誕生!
書籍情報
-
- 著者
- 医療法人三和会東鷲宮病院副院長 水原 章浩
- 医療法人三和会東鷲宮病院検査科科長 那須ユキエ
- 定価(本体3,800円+税)
- B5判/120頁/オールカラー/カラー写真・図550点
- ISBN 978-4-906829-40-8
- 発行日 2014年8月1日(第1版)
本書の特長
褥瘡部位にエコー検査を用いることで、“皮下の状態を診る”ことができます。皮下の損傷からDTI(deep tissue injury)を示す低エコー所見、組織の浮腫の程度、ポケットの範囲を簡単に測定できます。DTIが疑わしいときは除圧を徹底することによって、損傷の重篤化を防ぐことができ、看護計画の立案に直接的に関わってきます。
さらにカラードプラを用いれば組織損傷から炎症が豊富な血流を集めていることが分かり、血流波形から炎症の進行度を知ることができ、炎症の鎮静化と創傷治癒との関わりや治癒への経過を視覚的にフォローアップすることができます。
褥瘡エコーの情報を褥瘡対策チームのスタッフが共有することで、具体的なケアの目標の立案や治療方針の決定に役立ち、また患者家族への説明ツールとして大いに役立ちます。
褥瘡エコーを始める医師、技師、看護師にとって、これまで見えなかった皮下の損傷が手に取るようにわかる画期的な褥瘡エコーの教科書の誕生です。
目次
- はじめに:褥瘡エコーを始める前に必要なこと
- 1.褥瘡を知ろう
- 1)褥瘡とはどのような病態をいうのでしょう?
- 2)褥瘡ができる患者さん側の原因はなんでしょう?
- 3)褥瘡はどのような人ができやすいですか?
- 4)褥瘡はどのように進行していきますか?
- 5)褥瘡を予防したり、悪化を防止するためにはどうしたらよいですか?
- 6)褥瘡の深度、ステージ分類とは?
- 7)ポケットとはどのような状態ですか? ポケットができる機序は?
- 8)褥瘡の好発部位は?
- 9)褥瘡治療はどのようなものがありますか? どのような使い分けをしますか?
- 10)適切な治療が行われない場合、どのような合併症がおこりますか?
- 11)褥瘡エコーはなぜ必要?
- 2.褥瘡エコーに適した機械、設定、プローブの準備をしましょう
- 1)エコー装置の準備
- 2)プローブの選択および準備
- 3)患者さんの準備
- 3.好発部位の解剖を習熟し、正常画像を把握しましょう
- 1)好発部位の解剖を知ろう
- 2)好発部位の正常エコー画像を覚えましょう
- 4.褥瘡エコーならではの工夫
- 1)プローブの工夫
- 2)凹凸のある褥瘡に対しての工夫
- 3)深い褥瘡の場合
- 4)ボディーマークの工夫
- 5)報告書作成の工夫
- 6)血流シグナルによる評価
- 5.褥瘡エコーの所見
- 1)不明瞭な層構造
- 2)筋膜の断裂像
- 3)浮腫像(敷石様エコー)
- 4)不整な低エコー
- 5)線状および点状の高エコー~ポケットの評価
- 6)液貯留
- 7)血流シグナルの描出
- 6.症例提示
- 1)除圧対策で大きな悪化をきたさずに治癒した症例
- 2)褥瘡エコーでDTIと診断し、悪化した症例
- 3)ポケット範囲をエコーでみる
- 4)創口が小さい褥瘡の治療法
読者対象
超音波検査士、臨床検査技師、診療放射線技師、看護師、医師、ほか医療スタッフ