お年寄りに喜ばれる在宅医療を行うための、プロの栄養管理を提供する、シリーズ第5号!
書籍情報
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- 監修
- 筑波大学名誉教授 紙屋克子
- 医療法人三和会東鷲宮病院副院長 水原章浩
- 編集者
- 医療法人社団守一会北美原クリニック理事長
- 社会福祉法人函館厚生院函館五稜郭病院客員診療部長 岡田晋吾
- 定価(本体3,200円+税)
- B5判/120頁/2色刷/図67点、表46点 ISBN978-4-906829-05-7
- 発行日 2013年1月31日(第1版)
本シリーズの特色
- 高齢者の医療は今日ますます重要課題となっています。しかも医療は医師・看護師・薬剤師・介護士(家族)が個別に成り立つわけではなく、チーム医療が必要です。
- そのような観点から、今、お年寄りの治療・看護・介護のために差し迫っているテーマを挙げ、医師とコメディカル双方の側面から解説します。
- 熟練のプロフェッショナルによる、熟達した、根拠のある確かな内容を学ぶことによって、医療スタッフがプロ意識を持って日々の臨床で実践していける書物を出版します。
監修のことば
医療が進歩した結果、脳卒中や認知症で寝たきりになった高齢者も生命を存続させることが可能になってきました。
いまや世の中は高齢者に対する医療、ケアを真剣に考えるときを迎えたのです。
私は以前から、そういった世の中を見据えて「高齢者〜寝たきりシンドロームからの脱却」といった合言葉を掲げ、高齢者のかかえている問題点、褥瘡、栄養、嚥下、リハビリといった問題にどう対処していったらいいかを論点としたセミナーを開催し、地域で啓蒙活動をしてきました。
高齢の患者さんをどう扱っていくかは、目をそらせてはいけない課題です。
彼らは私たちの社会を築き上げてきた人生の功労者であるという視点を決して忘れずに、しっかりと向き合っていきたいと思っています。
このシリーズが高齢者の医療、看護、介護にあたるスタッフの一助になることを祈念してやみません。
本書の特長
- 急激な高齢化とともにここ数年、在宅医療が注目されています。 背景には、医療費の増加のため慢性疾患の受け皿であった療養病床は減少していき、急性期病院は入院期間が短くなり、ある程度の障害をもったまま退院せざるを得ない状況があります。
- しかし在宅医療の現場ではさまざまな職種が連携してきちんとプランを立てることによって、場合によっては入院医療よりもよりよい医療を提供することが可能です。
患者や家族にとっても在宅で療養生活を続けることで入院生活では得られない楽しみ、余裕を持てます。自宅だけでなく老人ホームや介護つきの賃貸住宅などで医療を受ける場合も広い意味での在宅医療と言えます。
- 在宅医療の目標を達成するためには必ず栄養管理が必要になってきます。本書では在宅で栄養管理に関わる方々にとって有用な知識や技術を、管理栄養士はもちろん、内科、外科など医師、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師、看護師、介護支援専門員など各職種のエキスパートに執筆いただき、目の前の在宅患者さんお一人お一人に合わせてしっかりとした栄養管理ができるものとしました。
目次
- Ⅰ章 在宅医療と栄養管理(岡田晋吾)
- Ⅱ章 在宅患者の栄養評価(真井睦子)
- Ⅲ章 在宅患者の栄養ケアプランの立て方(横堀恵子)
- Ⅳ章 在宅患者の摂食嚥下機能の臨床的な見方と障害への対応(藤本篤士)
- Ⅴ章 栄養管理ルートの選択と在宅での管理
- 1. 栄養管理ルートの選択の原則(岡田晋吾)
- 2. 胃瘻の管理(村松博士)
- 3. 経静脈栄養法(中村誠志)
- _章 在宅栄養管理における各職種の関わり方
- 1. 訪問看護師(池田ひろみ)
- 2. 管理栄養士(真井睦子)
- 3. 薬剤師(福地隆康)
- 4. 歯科医師・歯科衛生士(光銭裕二・羽立幸子)
- 5. ケアマネジャー(濱野紀子)
- _章 栄養管理の地域連携
- 1. 栄養管理を必要とする患者への退院調整(尾関幸子)
- 2. 在宅移行後に必要な連携体制(岡田晋吾)
読者対象
全科医師、歯科医師、保健師、看護師、管理栄養士、薬剤師、歯科衛生士、介護士