小児のコミュニケーション障害を系統立てて学べる教科書、臨床現場に対応！
書籍情報
編集者：大塚裕一（熊本保健科学大学教授）
著 者：井��基博（熊本保健科学大学准教授）
定価：3,960円（本体3,600円＋税）
B5判／96頁／図37点・表26点
ISBN：978-4-909888-30-3
発行日：2022年10月25日（第1版）
本書の特長
- 本書は、小児領域のコミュニケーション障害の解説、評価、支援方法、保護者の支援内容が一冊で完結するように編集され、小児領域の初学者にとってわかりやすく系統立てて学べる教科書です。
- 一口に「言語発達障害のある子ども」と言っても、その臨床像はかなり多様性があります。支援の内容も多様になります。初学者にとっては、この多様性が「言語発達障害の臨床の難しさ」につながるのかもしれません。
- そこで本書は、言語発達障害児に対する支援の多様性をすっきり整理させることを目標に解説しました。言語聴覚士を目指す学生や経験年数の少ない臨床家、また言語発達障害に携わる発達支援スタッフに読んでいただくことをイメージして、幼児期の言語発達障害児の支援方法をできるだけ具体的に説明しています。
- また、言語発達領域の言語聴覚療法は、「治療」という観点だけでは成立せず、子どもに対する「教育」の観点が重要なポイントになります。そのため言語聴覚療法を通して、子どもにとって「わかるようになる」経験を共有できることを目指しています。
- 幼児期に子どもたちが言語聴覚士と出会い、わかったことを共有する経験は、それ以降の子どもの発達にとって他者と生きていく基礎となります。子どもたちが言葉の世界を広げる冒険者なら、言語聴覚士はそのナビゲーターであり同行者でもあります。
- 以上のように本書は、小児領域の初学者や養成校の学生を念頭において作成しましたが、臨床現場で活躍されている言語聴覚士、作業療法士、保育士、その他発達支援に関わる方々にも基本的な知識を整理し臨床現場に対応できるように書かれています。大いに活用していただけることを願っています。
目次
- 第1章 言語発達障害の臨床 基礎編
- １．言語発達障害の基礎知識
- 1.1 言語発達障害の概念
- 1.2 言語発達臨床の特徴
- ２．評価のプロセス
- 2.1 評価の全体像
- 2.2 標準化された検査
- 2.3 標準化されていない検査
- ３．支援のプロセス
- 3.1 支援の全体像
- 3.2 支援の方法
- 第2章 言語発達障害の臨床 応用編
- １．言語発達段階別の支援
- 1.1 前言語期の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- 1.2 語彙獲得期の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- 1.3 幼児期前期の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- 1.4 幼児期後期の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- ２．関連症状別の支援
- 2.1 自閉スペクトラム症の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- 2.2 機能性構音障害の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
- 2.3 吃音の臨床
- a．基礎知識
- b．評価のプロセス
- c．支援のプロセス
読者対象
言語聴覚士、作業療法士、保育士、その他言語発達支援スタッフ、学生、臨床実習指導者
