[電子書籍]
下記でお求めいただけます。
事例に基づき、遺伝看護として患者さんへの寄り添い方を学ぶ重要な手引き!
書籍情報
- 編集者:大川 恵(聖路加国際病院 看護部遺伝看護専門看護師)
- 青木美紀子(聖路加国際大学 遺伝看護学 准教授・遺伝診療部 認定遺伝カウンセラー)
- 定価3,960円(本体3,600円+税)
- B5判/96頁/図13点・表18点
- ISBN978-4-909888-11-2
- 発行日:2020年7月1日(第1版)
推薦のことば
- お一人お一人の不安な思いや、ご家族でのどなたががんを発症したか、そして中にはその遺伝的ながんで命を失った近親者に対して重荷を抱えている方もいらっしゃいます。そんなお気持ちを考えながら寄り添いその方に合った道を見つけていくのがとても大切です。そういった意味で今回の事例に基づき、遺伝看護としてどのように寄り添っていくのかを学ぶことができるこの本はとても重要な手引きになると思います。
- 聖路加国際病院 副院長、ブレストセンター長、乳腺外科部長 山 内 英 子先生
- 遺伝性腫瘍の診療は、必ずしも「遺伝カウンセリング」という場だけで完結するものでありません。日常診療の中のあらゆる場面で「遺伝カウンセリングマインド」が必要となります。医療職すべてが「カウンセリング」ができる必要はありませんが、患者さんやその家族の適切な意思決定を支援することが求められます。そのためには「遺伝のことは専門家に任せておけばよい」のではなく、患者さんにもっとも近いところにいる看護師が遺伝について理解し、適切な支援に結び付けられるようにする役割を果たすことはとても重要です。そのためにはどうすればよいかということがよく伝わる内容になっています。
- 聖路加国際病院 遺伝診療部部長/女性総合診療部医長 山 中 美 智 子先生
本書の特長
- がん患者や血縁者にとってBRCA遺伝学的検査は多くの乳がん患者や卵巣がん患者、その血縁者の方の最適な医療選択や健康管理のために活用できるようになりました。「自分がHBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)かどうか知りたい」と思う乳がんや卵巣がん患者については、BRCA遺伝学的検査が保険適用となります。
- 一方、HBOCと診断されるということは、自分のがんのなりやすさや、血縁者への遺伝の心配と向き合いながら生活することになります。検査を受けることやHBOCと診断されることが、その人のQOL向上や望ましい保健行動に結びつかない場合もあります。最も大事なのは、その医療を必要とする人が安心して中に入れるような大きな扉と、中に広がる暖かい空間を設けることです。
- 本書では、すべての看護職が明日の臨床で活用できる医学的知識や看護の知恵を得られるように構成されています。○医学的知識については、看護する上で必要となるHBOCに関する正しい知識や医学情報をわかりやすくまとめ、最新のがん診療についても理解を深めるため、がんゲノム医療を内容に含めました。○看護については、HBOCの可能性がある患者や血縁者、HBOCと診断された人への看護を、様々な診療場面を取り上げて描きました。遺伝看護だけでなく、がん看護、乳がん看護、リプロダクティブヘルス、妊孕性の温存など、多彩な看護の知恵と技を読者の方々と共有できるよう、書き手の専門性や経験の違いが活きるよう工夫しています。
- 本書によって、乳がんや卵巣がんの遺伝について心配する人、相談したい人が、一人で悩むことがないよう、看護職が入るべき扉まで案内し、ともにドアを開けてほしいと願っています。
目次